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今回は、素朴な疑問シリーズとして、「ホームページ(Webページ)」を解説します。このシリーズでは、わかってるつもりだけど、「それってどういうこと?」と聞かれるととまどう、そんなキーワードにスポットを当てていきます。 今回はホームページそのものではなく、その裏側にある、レンタルサーバ、DNS、ドメイン管理といった話をします。1. ホームページ(Webページ)
もう今更言うまでもありませんが、ChromeやSafariといったブラウザで見るページのことですね。 元々は、各サイト(サーバ)のトップページのことを「ホームページ」と呼んでいたのですが、もはやその意味で使う方が稀です。 この文では、Webページと表記していますが、一般的なホームページのことだな、と思っていただければ大丈夫です。 当然ながら、このWebページ、インターネット世界のどこかで誰かがデータを持ってくれているわけです。でないと、表示できるはずがありませんからね。 こういったデータを持っている誰かというのは、当然ながらコンピュータです。 リクエスト(ページをちょうだい)を受け取ると、「はい。これだよ」と返してくれるコンピュータのことを、サーバ(サーバー)と言います。2. Webサーバ(Webサイト)
サーバというのは、役割を示す言葉です。 サーブ(提供)をしてくれるコンピュータだから「サーバ」なのですね。 ビールをサーブしてくれる、ビールサーバーなんてのもありますよね。 さて、じゃあ、Webサーバは何を提供してくれるのか? そうですね。Webページを提供してくれるのです。 こういったWebサーバというのは、一般的に24時間365日動き続けています。 「ページをちょうだい」という依頼(リクエスト)はいつ来るかわからないからです。 サーバといっても、中味はコンピュータです。やろうと思えばふつうのPC(パソコン)をサーバに仕立てることも可能です。 ですが、24時間365日稼動をさせる前提となると、そこらのPCではちょっと荷が勝ちすぎます。 そこで、専用の施設でサーバをたくさん稼動させている事業者があります。 その一部を貸し出ししてくれるサービス、レンタルサーバを使うわけです。3. 必要なのは3つの事業者との契約
さて、自分達の組織のwebページ(Webサイト)を持とうとすると、以下の3つの契約が必要になります。 1. レンタルサーバ:動くサーバの提供 2. レジストラ:ドメインの使用権の管理 3. DNS事業者:DNSサービスの提供 個々のサービス内容は、以下で詳しく書きますが、Webページ(Webサイト)を持つには、この3種類サービスが必要なんだ、ということです。 なお、これらを「おまとめセット」で提供している事業者も多いので、3社と契約しているケースは稀でしょう。 ちなみに、筆者の会社のドメイン(egao-it.com)は、2社(レンタルサーバ会社と、レジストラ兼DNS事業者)と契約しています。4. レンタルサーバ
レンタカーとちがって、レンタルサーバは借りに行ったりしません。 レンタルサーバは、インターネット上でデータを提供することが目的ですから、手元にある必要がないからです。 でも、自分達のWebページをレンタルサーバに仕込むのはどうするのでしょうか? これ自体もレンタルサーバ側で、データをアップロード(ダウンロードの逆でサーバにデータを渡すこと)できる仕組みを用意していますので、これを使ってWebページの内容をサーバに渡せます。 一度、アップロードしてしまえば、後は、レンタルサーバ側で、リクエストが来ればその内容を返してくれます。 つまり、インターネット上でWebページが見られるわけです。 しかし、実はこれだけでは、まだ一般的な意味では「インターネット上から見られる」とは言えないのです。5. レジストラ
だんだん、ややこしい話になってきます。次の登場人物はレジストラです。 これは、サービスの呼び名で、ドメインの利用申請を受けてくれる業者です。 さて、ではドメインとは何でしょうか? 詳細は、前々号でもお話しましたが、ドメインというのは登録商標のようなもので、場所に名前を付けて、その場所名を独占的に使用する権利です。 インターネットでは、例えば次のようなURLを使います。 https://www.example.co.jp/home.html このうち、"example.co.jp"の部分をドメインと呼びますが、これはレジストラに申請をしないと使えません。詳しくは以下の記事をどうぞ。 ドメインは捨て方が9割(445号) https://note.com/egao_it/n/n8c4d9adb92e5 ここで首をかしげる方も多いと思います。 「ウチは、そんなのと契約なんてしてないけど、ちゃんとドメイン使えてるぞ?」 これ、契約していないのではありません。ホームページ作成の依頼を受けた業者さんが契約代行してくれているだけです。 独自ドメインを使うには、必ずドメインの取得をしなければなりません。 余談となりますが、ブログページや、YouTubeで情報発信をする場合には、レジストラとの契約はいりません。 たとえば、youtube.com なら、YouTubeサービスの運営元(Google)が、大手ブログサイトのnote.comであれば、note株式会社がドメインを保有しています。 サービスを利用するからといって、ドメイン管理者ではないですから、契約も不要なのです。6. DNSとは?
実は、ちゃんとドメインを取得(申請)したとしても、まだ足りないものがあります。 それが、DNSというナゾのサービスです。 これはDomain Name Serviceの略で、ドメイン名から具体的な住所情報(IPアドレス)を教えてくれるサービスです。 こんなサービスが必要なのは上でも書いたURLの構造にあります。 https:://www.example.co.jp/home.html この中には、example.co.jpと書いてあります。 では、このexample.co.jpのWebページを持っているサーバは世界のどこにあるのでしょうか? まさか、世界中のレンタルサーバ会社に「そちらにexample.co.jpってサイトのデータは置いてますか?」と聞いて回るわけにはいきません。 とすれば、何らかのシカケが必要です。 それを行ってくれるのが、DNSです。 これもDNSというサービスを提供してくれている事業者があり、そこと契約をして、そこにドメイン名と具体的なサーバの設置場所(IPアドレス)を渡しておきます。 実際に、そのサーバにアクセスしたい人はDNSを使って、目的のサーバがどのレンタルサーバ会社にあるのかを調べられるのです。 そう。これもまた別の事業者なんです。 とはいえ、最初に書いたように、「おまとめパック」で依頼する場合が大半ですので、DNSサービスを専業会社に依頼するのはかなり特殊です。7. まとめ
自組織のホームページ(Webページ)を作りたい場合、通常はホームページ作成業者に依頼しますが、実際には、レンタルサーバ事業者やレジストラとの契約を代行しているケースがほとんどです。 その仕組みは意外に複雑でわかりにくい部分もありますので、今回はそこをかみくだいて、お話しました。 この情報は、ホームページ作成業者から、契約を引き継いだ時の「地図」になるはずです。 ドメインを持つことは、単なる技術の話に留まりません。 契約にしても、コンテンツの作成にしても、ドメインの廃棄にしても、自分達が抱えることになる責務を理解するということでもあるのです。 そのために、まずはホームページの裏側の構造を知った上で、自分達でできること、専門家に頼るべきことを分別する。 これも「がんばりすぎない」のに必要な姿勢だと筆者は思います。 今回は、レンタルサーバ、レジストラ、DNSについてお話しました。 次回もお楽しみに 今日からできること: ・特にレジストラとの契約はキチンと確認しましょう。 ・契約代行業者にお願いする場合も、内容を把握しておきましょう。 →可能なら自組織で直接契約とすることをオススメします。 (本稿は 2026年3月に作成しました)
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